【仙台】相続で口座が凍結されたら?仮払い制度の使い方を行政書士が解説

「親が亡くなったら銀行口座が凍結されると聞いたけど、葬儀代はどうすればいいの?」
「遺産分割協議が終わるまでお金が引き出せないの?」

家族が亡くなった直後は、悲しみの中でも葬儀の手配や入院費の支払いなど、お金が必要な場面が次々と訪れます。しかし銀行口座が凍結されてしまうと、遺産分割協議が終わるまでお金を引き出せなくなってしまいます。

そんな困った状況を解決するのが「預貯金の仮払い制度」です。

この記事でわかること
・口座凍結で何が起きるか
・仮払い制度とは何か
・仮払いの計算方法と上限額
・仮払いに必要な書類と手続き
・仮払い制度を使う際の注意点

はじめまして。宮城県仙台市宮城野区を拠点に活動している行政書士の髙橋誠です。


口座が凍結されると何が起きるか

被相続人が亡くなったことを銀行が把握した時点で、口座は凍結されます。凍結されると遺産分割協議が成立するまでの間、原則として預貯金を引き出すことができなくなります。

その間に支払いが必要になる場面として以下のようなものがあります。

  • 葬儀費用
  • 入院・治療費の未払い分
  • 日々の生活費
  • 公共料金や各種ローンの支払い

遺産分割協議が成立するまでに数ヶ月かかることも珍しくありません。その間の資金繰りが困難になるケースが現実にあります。


仮払い制度とは

預貯金の仮払い制度とは、遺産分割協議が成立する前でも、相続人が一定額の預貯金を単独で引き出せる制度です。2019年の民法改正で導入されました。

葬儀代や生活費など緊急の資金需要に対応するための制度で、遺産分割協議の成立を待たずに一定額を受け取ることができます。


仮払いの計算方法と上限額

仮払いで引き出せる金額は以下の計算式で算出します。

相続開始時の預貯金残高 × 1/3 × 法定相続分 = 仮払い額

ただし金融機関ごとに150万円が上限になります。

具体例で確認します。預貯金残高が900万円で、相続人が配偶者と子供2人の場合、配偶者の法定相続分は1/2なので、900万円×1/3×1/2=150万円となります。上限の150万円以内なので、配偶者は150万円まで仮払いを受けることができます。

子供1人の法定相続分は1/4なので、900万円×1/3×1/4=75万円となります。


誰が使えるか・必要書類

誰が使えるか

法定相続人であれば誰でも単独で仮払いを請求することができます。他の相続人の同意は必要ありません。

必要書類

一般的に必要な書類は以下の通りです。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 仮払いを請求する相続人の印鑑証明書
  • 各金融機関所定の書類

ただし金融機関によって必要書類が異なる場合があります。事前に各金融機関に確認することをお勧めします。


仮払い制度を使う際の注意点

受け取ったお金は相続財産の一部として扱われる

仮払いで受け取ったお金は、相続財産を先に受け取ったという扱いになります。後の遺産分割協議で調整が必要になります。仮払いを受けた金額は遺産分割の際に考慮されるため、他の相続人との公平性に注意が必要です。

遺産分割協議が成立していれば不要

遺産分割協議が成立していれば、協議書を使って正式な払い戻し手続きができます。仮払い制度はあくまでも遺産分割協議が成立する前の緊急の資金需要に対応するための制度です。

複数の金融機関がある場合

仮払いの上限150万円は金融機関ごとの上限です。複数の金融機関に口座がある場合は、それぞれの金融機関で仮払いを請求することができます。


まとめ

口座凍結で資金が必要な場合は、仮払い制度を活用することができます。

  • 仮払い額は「預貯金残高×1/3×法定相続分」で計算、上限は金融機関ごとに150万円
  • 法定相続人であれば単独で請求できる
  • 受け取ったお金は後の遺産分割協議で調整が必要
  • 遺産分割協議が成立すれば正式な払い戻し手続きができる

「相続手続きについて相談したい」「口座凍結で困っている」そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。

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