【仙台】離婚の財産分与|2分の1ルールと情報開示制度を行政書士が解説
「離婚することになったが、財産分与はどう計算される?」
「夫(妻)が財産を隠しているようで不安。開示させる方法は?」
「2分の1ずつ分けるのが基本と聞いたが、本当?」
「家事や育児しかしてこなかった私も、半分もらえるの?」
——離婚時の財産分与は、お金・不動産等の分け方で揉めやすい重要なテーマです。2024年成立の改正民法により、2026年5月26日から財産分与に関する新しいルールが施行されました。原則2分の1の明文化、相手の財産を強制的に開示させる「情報開示命令制度」の新設等、権利保護が大きく強化されています。この記事では、2分の1ルールと情報開示制度を中心に、宮城県仙台市の行政書士が詳しく解説します。
この記事でわかること
- 財産分与とは
- 対象になる財産・ならない財産
- 2分の1ルールの明文化(2026年改正)
- 例外的に2分の1にならないケース
- 情報開示命令制度(2026年新設)
- 情報開示請求の流れ
- 違反した場合の制裁
- 離婚協議書への記載方法
はじめまして。宮城県仙台市宮城野区を拠点に活動している行政書士の髙橋誠です。
財産分与とは
財産分与とは、婚姻中に夫婦が協力して築いた財産を、離婚時に分け合う制度です(民法第768条)。原則として、名義がどちらにあるかは関係なく、婚姻期間中に増えた財産は夫婦の共同財産として扱われます。
専業主婦(夫)であっても、家事・育児・介護等で家庭を支えた「潜在的な寄与」が認められ、財産分与の対象になります。
対象になる財産・ならない財産
対象になる財産(共有財産)
- 預貯金
- 不動産(マイホーム等)
- 自動車
- 有価証券・投資信託
- 生命保険の解約返戻金
- 退職金(将来受け取る予定分も含む)
- 家財道具
対象にならない財産(特有財産)
- 結婚前から持っていた財産
- 相続・贈与で得た財産
- 個人的な趣味の収集品等
共有財産と特有財産が混在している場合(例:結婚前の預金と結婚後の預金が同じ口座にある)、分別の判断が難しくなります。
2分の1ルールの明文化(2026年改正)
従来、財産分与の分割割合は民法に明記されておらず、判例・実務の積み重ねで「原則2分の1」とされてきました。2024年成立の改正民法では、この2分の1ルールが明文化され、2026年5月26日から施行されました。
これにより、「原則、夫婦の共有財産は半分ずつ分ける」ことが法律上明確になりました。専業主婦(夫)であっても、婚姻中に築いた財産の半分を受け取る権利があることが法律で保障されています。
例外的に2分の1にならないケース
2分の1はあくまで「原則」です。以下のような特別な事情があれば、割合が変動することがあります。
- 一方が医師・経営者等で特殊な技能・努力により高額の財産を築いた場合
- 一方が婚姻中にギャンブル等で財産を減らした場合
- 一方が親の相続財産を基に家を購入した場合
- 別居期間が長く、別居中の財産形成に関与していない場合
ただし、2分の1から大きく外れる判断がされるのは例外的で、原則は半々と考えておくのが安全です。
情報開示命令制度(2026年新設)
財産分与の最大の難関は、「相手がどんな財産を持っているか把握できない」ことでした。従来は、相手が預金通帳や不動産登記を見せない場合、調査するのは非常に困難でした。
2026年5月26日施行の改正民法では、「情報開示命令制度」が新設されました。家庭裁判所が相手に対して、財産情報の開示を命令できる制度です。
これにより、相手が隠そうとしていた財産も把握でき、公平な財産分与が実現しやすくなります。
情報開示請求の流れ
- 家庭裁判所に財産分与の調停・審判を申立て
- 情報開示命令を申立て
- 裁判所が相手に開示命令
- 相手は財産情報(預貯金・不動産・株式等)を開示
- 開示された情報を基に財産分与の協議・審判
開示される情報には、金融機関の口座情報、不動産登記情報、有価証券の保有状況等が含まれます。
違反した場合の制裁
開示命令に従わなかった場合、または虚偽の情報を開示した場合、過料等の制裁が科されます。
- 開示拒否・虚偽開示:過料
- 繰り返しの違反:追加の制裁
- 隠した財産が判明した場合:事後的な財産分与の見直しも可能
これにより、「隠し得」が防止され、正直に開示する動機付けになります。
離婚協議書への記載方法
離婚協議書での財産分与の記載例:
「甲は、乙に対し、財産分与として下記の財産を分与する。
(1)甲名義の〇〇銀行〇〇支店の普通預金(口座番号〇〇〇)全額
(2)甲所有の宮城県仙台市〇〇区〇〇所在の建物および土地
甲は、本協議書作成後30日以内に、不動産の所有権移転登記手続きを行う。登記費用は甲の負担とする。」
財産ごとに具体的に記載し、名義変更の期限・費用負担まで明記するのがポイントです。
財産分与の請求期限
財産分与の請求は、離婚後2年以内と定められています(除斥期間)。2年を過ぎると、原則として請求できなくなります。
「とりあえず離婚してから話し合おう」としてしまうと、2年の壁に引っかかる可能性があります。離婚協議書を離婚届の前にきちんと作成することが鉄則です。
ご相談ください
財産分与は、金額が大きいだけに慎重な対応が求められます。宮城県仙台市の行政書士髙橋誠事務所では、財産目録の作成、離婚協議書への反映、公正証書化までトータルでサポートします。
まとめ
- 財産分与は婚姻中に築いた財産の分け合い
- 2026年改正で2分の1ルールが明文化
- 専業主婦(夫)も半分の権利あり
- 情報開示命令制度で財産隠しを防止
- 開示拒否には過料等の制裁
- 離婚協議書で具体的に記載を
- 請求期限は離婚後2年
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